お産!このいのちの神秘

これからお産をする人にお勧め本【お産!このいのちの神秘】

【2万例のお産が教えてくれた真実】吉村正先生の本は、とても感慨深いものが詰まっていた。

私はもう出産はしないだろうけど、そんな私が読んでも感じるものが多くて、これから出産する人はぜひ読んで欲しい一冊です。

いろんな方法の出産はありますが、吉村先生は特に自然出産をお勧めするお医者さんとして、より安全でより自然な出産を傍でそっと見守る先生でした。

最近私は、速読の練習をしていて、以前なら6,8時間かけてじっくり読んでいたはずが、この本は1回目は2時間半、2回目は1時間半で読み終わり、本の状態はこんな感じになりました。

本は付箋だらけになりました。

2回目は蛍光ペン引いたり、折ったりして、いかに私が気に入ったか、本が素晴らしいかをわかると思います。

いくつか印象に残った内容を引用しますね。

引用 自然ないいお産をした女性の顔はほんとうに美しい。満たされてニコニコして表情がとても豊かです。普段の生活のなかではあまりみることのできない、うっとりした顔です。お産は、女性たちに大地のようなおおようさと強さを蘇らせてくれる。

引用 自然な素材の家の中で、自分自身も自然になれたというか、野生になったような感覚でした。赤ちゃんの頭が出口にはさまった時に、野生であることを強く感じました。どこからこんな力が出るのだろうと思うほど、自然な力がみなぎってくる。

引用 命は矛盾に満ちている。お産をみていると、つくづくそう感じます。お産は何が起こるかわからない、まさにカオスです。だからそれを、最初から問題が起こらないものにしてしまおうと言うのが科学的発想なのですが、それがかえって、問題を起こしてしまう契機にもなりうる。何が起こるかわからないというのは、マイナスな方法ばりかとは限りません。ほんとうに不思議なほど、経過が好転していくこともある。だからこそ、お産は神秘的なカオスなのです。

引用 陣痛が長くかかって不安な顔をしている人には、「これがあなたにとって正常なお産なんです。こうすることによって赤ちゃんもあなたも安全にいく。あなたにはあなたのお産がある」と説明すると、安心します。いのちが生まれると言うことはとても神秘的なことです。神秘というのは、わからないことがたくさんあると言うことです。分娩は一人一人違う。

引用 医学のありようの中では、一人の女性として、尊重されることはありません。だから、会陰切開などという性器をザクっと切る発想が生まれたのだと思います。女性が愛しいという思いがあれば、いかに安全なためとはいえ、すぐに腹を切ったり、会陰をザクザク切るなどという発想は出てこなかったはずです。女性の性器をいえば、男にとっては最高に美しく、セクシャルで気持ちが良くて大切なものです。それを破壊するという行為を続けてきたということは、いかに科学が女性の人格を尊重してこなかったかという証明です。

引用 母子関係はただの生物学的関係ではなく、不思議な縁で結ばれていると思うとそれだけでふつうと親子のなんとも言えない愛情が沸き上がってきます。そういう想いをたたえたお産をたくさん扱っているうちに、私は森や山、海、天体、宇宙というものに深く感じ入るようになりました。我々が目で見ているものより、それに対して自然に頭が下がり、手が合わさってしまうのです。すると不思議に、生きている喜びが心に満たしてくれるのを感じ、いつの間にか、涙がにじんでくる自分に驚かされるのです。

引用 私はこつこつとていねいに、ひとつひとつのお産を見てきました。二万例のお産を夜も寝ずに夢中になって。自然が好きだから、すぐ切っちゃうようなお産はしません。だから、お産の深いところが見えてくる。身体を張ってそれだけの数をみていると、言葉にならないひとつの感覚ができあがてくるんです。これは体験しなければわかりません。物事、体験しないで分かると言うことはあり得ない。

引用 現代人はセックスの悦びも大脳新皮質で考えています。人間は性の欲望を意識的にコントロールできるようになりましたが、反対に、いのちの根本から発した欲望はどんどん薄れて、セックスの最高の悦びを感じたことのない人がすごく増えてきた。セックスというのは、何がなんだかわからないぐらい気持ちが良くて、アッと驚くぐらい周りが美しく見えるようになるほど深い体験になりうるものです。ところが、カレンダーを見ながら排卵日を計算して、こうすれば妊娠できるだろうなどと意識的にかんがえるようになってから、まったく楽しいものではなくなってしまったんだろうと思います。

どうでしょう?

素晴らしくないですか?

私は自分の子供は、逆子で帝王切開で産みました。

その時は、なんの疑問もなく受け入れていましたが、今考えてみれば無知でした。

今は、それは私にとって一番良い出産だと受け入れていますし、後悔はないですが、これから出産する方はぜひ事前にこのような情報もわかった上で選択肢を増やしたほうが賢いですね

出産からみる自然の万物の営み、いくら科学が進化したとしても、自然には叶いません。

いつも自然を感じ、自然に感謝し、自然的な生き方を、私も自然療法家の立場からこれからも必要としている人に伝え続けます。